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2013/03/05

ゴミ屋敷の片付け(吐きそうになった)

ゴミ屋敷の片付け(吐きそうになった)

人間、自分を捨てるって事があるんだ。
便利屋の大将と一緒に依頼主の家に入って、そう思った。


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「長塚はん、ウチの人間、明日は別の現場に行くさかい、手伝うてくれへんか」
「仕事は何ですか?」
「簡単な掃除らしい」
「いいですよ、たまには体を動かさないと」
僕は二つ返事で了解した。

便利屋さんの仕事で僕が手伝える事と言えば「掃除の手伝い」「簡単な引越しの手伝い」位だ。
このところずっとパソコンの前に座りっぱなしなので、いい気分転換になる。
それが、甘かった。

「すごいな、長塚はん」
「これが、ウワサのゴミ屋敷ですね」
「臭いな、長塚はん」
「すでに吐きそうです」

ホコリが溜まっているとか、雑誌が散らかっているとか、そんな次元ではない。
「畳の上に犬のウンコのシミ」
「トイレに蛆虫(うじむし)」
「台所のシンクには、腐った食べ物らしき物」
「お風呂、カビだらけ」

「来週、ここを出るんですけど大家さんがもうちょっと片付けてくれって言うもんですから……。一応、片付けはしたんですけどね」
どこが、一応だ……。
確かに引越しをする様で、家具はすでに取り払ってある。
引越し屋さんも面食らっただろう。

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「こら、長塚はん、そんな所は最後でええ」
ばれた!
空気のいい玄関の掃除をしていると、大将に見破られた。
「まず、畳を拭いてくれ。ワシはトイレをやるさかいに」
ズボンと上着を大将から借りた作業着に着替え、タオルを濡らしてマスク代わりにして、頭にもタオルを巻いてゴーグルを付けて、両手にゴム手袋を装着して、犬のウンコのシミをごしごし拭いた。

続いてキッチン。
なぜかキッチンはピカピカだ。
ここだけ掃除をしたのか?
腐った食べ物らしき物以外、汚れはない。
換気扇もキレイだ。
油もまったく付いていない。
ああ、そうか!
料理をしないんだ。
いや、掃除もしないが、料理「も」しない。
何「も」しないんだ。
そうか、人生、捨ててるんだ。

「終わったら電話下さい」
と、去った依頼主は中年の女性。
髪の毛はぼさぼさ。服はよれよれ。
荒みきった家のあちこちに、後付けの手すりがあった。
どうやら、年寄りが居たらしい。
しかし、今はその気配はない。
多分、年寄りが家事をしていたんだろう。元気なうちは……。
そして、その年寄りが居なくなってからは……。

ふらふらになって家に帰った。
家はまあ、多少は散らかっているがごくごく普通だ。
僕は、えらそうな気持ちになった。
「かみさんは自分を捨ててはいない様だ、それはきっと僕が支えになっているおかげだろう」
と、その妻が言う。
「くっさー。どこ行って何してたの、早くお風呂に入って」
僕は、小さいけれどカビの生えていないお風呂につかった。


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